治療院戦国時代を生き残る!地味に効果的な〈ニュースレター〉を完全解説

全国の治療院関係者の皆さん、こんにちは。

あさがお整骨院・あさがおパーソナルラボ、治療一筋36年、院長の加藤秀之です。

 

治療院の数がコンビニよりも多いという話は、経営者の先生方なら必ずご存知のことですよね。

しかし、この事実の深刻さについて、きちんと向き合って考えたことはありますか?

東京商工リサーチの調査を基にしたこちらのニュースを読むと、コトの重大さがよく分かります。

 

ニュースの内容を要約すると、こんな感じです。

  • ・全国の治療院の数はコンビニの2倍
  • ・その中で2018年に倒産した治療院は93件
  • ・これは過去10年で最多
  • ・倒産した治療院の負債総額は前年の2倍以上
  • ・倒産急増の原因は治療院が乱立と競争が激化
  • ・腕よりも経営能力が問われている
  • ・厳しい環境の中で不正広告に頼る店が多い
  • ・激しい新規開業と倒産の波はしばらく続く見込み
  • ・基本に立ち返ってリピーターを獲得することが重要

 

こうして数字を突き付けられると、「ちょっとヤバイんじゃないか…」という気がしてきませんか?

実際に、治療院の広告にさらなる規制がかかる今、工夫されたユニークな集客手段を持っていなければ、この厳しい時代を生き残ることは難しいでしょう。

 

この記事では、その方法の一つとして〈ニュースレター〉について紹介します。

ニュースレターは派手な効果はありませんが、ジワジワと、しかし確実にリピーターを獲得することができるとても良い手段です。

取り組みも簡単なので、この記事を読み、直後に実行してみてください。

 

ニュースレターとは

読んで字の如し!

ニュースを書いたお手紙のことです。

自作の新聞みたいなものですね。

これを定期的に既存顧客や見込み顧客に対して刊行します。

 

広告チラシや営業DMと異なり、営業的な内容は一切載せずにニュースだけを配信するのが特徴です。

Eメールを使ってPDFデータなどで送信するのも良いですが、ここでは紙で書いたものを前提にお話しします。

 

どんな効果があるのか

まずは「何のためにやるの?どんな効果が期待できるの?」という点が気になりますよね。疑問にお答えします。

ニュースレターの最大の目的は一つ───〈覚えてもらうこと〉です。

 

コンビニよりも数の増えた治療院にとって、必要なのは選んでもらうことと、リピートしてもらうことです。

このためにはまずお店の存在を認識してもらわなければなりません。

(リピーターにかかるコストは、新規顧客のわずか20%です。その重要性についてはこちらの記事を参照してください。)

 

人は忘れる生き物です。

自分が興味を持っている事柄以外の情報は、すぐに頭から抜けていってしまいます。

特定の目的で来院した患者さまは、一度治療が終わってしまえば、特に理由のない限り、院のことはそのまま忘れてしまうでしょう。

(だってコンビニよりも数が多いんですから。先生は訪れた全てのコンビニを記憶していますか?)

 

そこでこちらから接触回数を増やし、患者さまや見込み顧客の記憶に院の印象を刷り込もう、というわけです。

ザイアンスの法則〉については、以前にも触れました。

「モノやヒトに接する回数が増えるほど、モノやヒトに対して良い印象を持ちやすくなる」という心理効果のことで、ニュースレターではこれを利用してリピーターや新規顧客を増やします。

 

デメリットはないのか

もちろん、どんな物事にも負の側面はあります。

ニュースレターも例外ではありません。

 

勘違いしないでいただきたいのは、ここであえてデメリットと取り上げるのは〈リスクを性格に把握していただくため〉であり、〈やらない理由を見つけるため〉ではないということです。

経営とは、判断です。

そして判断に必要なのは、正確な状況の把握です。

 

ニュースレターには次のような負担があることを、事前に理解しておきましょう。

  • ・自作が前提なので手間と時間がかかる
  • ・郵送する場合はコストがかかる
  • ・定期的にネタを考えるのが大変
  • ・明確な成果や効果を感じにくい

 

作り方・注意点・コツ

必要性、効果、デメリットを把握したので、あとは作るだけです。

次のポイントを押さえて取り組んでみてください。

 

ターゲットを定める・分ける

いつも言っていることですが、どんなマーケティング施策もまずはターゲットを明確に設定することから始めます。

万人受けを狙った無難な施策は、誰にも刺さらない中途半端なモノにしかなりません。

どんな層に向けて発信するのかを定めましょう。

 

このターゲットは、一つである必要はありません。

先生の労力が許す限り、複数の対象に向けて複数の施策を打ったっていいんです。

ニュースレターの場合、既存の患者さまに向けて発信するものというイメージがあるかもしれませんが、実は新規顧客の獲得にも有効です。

 

近所にポスティングを続けてみてください。

その方がある時ふと「治療院を探してみようかな」と考えた際、一番最初に思い浮かぶのはどの院になるでしょうか?

 

ネタは〈お客様の利益を考える〉+〈ターゲットに合わせる〉が鉄則

ここでは覚えてもらうのが目的ですから、まずは読んでもらわないといけません。

読んでもらうためには、ターゲットが積極的に「読みたい」と思う内容である必要があります。

 

「毎回のネタを考えるのは大変そうだ…」と思うかもしれませんが、ターゲットを定め、その目線に立って考えれば、逆にネタは自ずと定まってくるのです。

その理屈はこの記事に詳しくまとめているので、読んでみてください。

これだけ読めば全部わかる!超簡単〈ペルソナ〉の作り方と使い方

 

絶対に〈営業〉しない+自分についても少し触れる

私の近所に最近、新しい不動産担当者が配属されたようなんです。

なぜ知っているかというと、その方が定期的にポストにニュースレターを投函していくからです。

 

この担当者は若い女性で、毎月、ご近所のニュースをまとめて手書きのニュースレターを作ってくれています。

始めは斜め読みして捨てていたのですが、よく見るとその内容は本当によく調べられていて、近所のことなのに「そんなことがあったのか」と気付かされることもあって、今では楽しみにすらなっています。

 

レターの隅にはいつもご自身の近況についても触れたコーナーがあり、「最近猫を飼い始めました」なんていう内容を見てると、会ったこともないのに勝手に親近感を覚えたりしてしましまいます。

 

このレターには営業的な内容は一切載っていないのですが、もし私が不動産について相談したいと考えたら、きっと一番にこの女性に連絡をとることになるでしょう。

 

書き方、送り方

これについては、過去に最高に分かりやすい記事を書いたので、参照していただきたいと思います。

「ヒットチラシの作り方」| チラシの作り方で集客力を10倍アップ

 

頻度は定期的・月に一回でもいい

定期的に行う施策となると、継続するのが難しく感じてしまいますよね。

でも大丈夫です。

このニュースレターについては、月に一回でも行えば十分です。

 

目的は覚えてもらうことです。

競合が一切やっていない中、自院だけが取り組むわけですから、月に一回でもしっかりと覚えてもらうことが期待できます。

 

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