全国の治療院関係者の皆さん、こんにちは。
あさがお整骨院・あさがおパーソナルラボ、治療一筋36年、院長の加藤秀之です。
どんなビジネスにとっても、お客さんを増やすことは永遠の最重要課題であり、そのために行う〈広告〉は経営における大事な生命線です。
ところが、皆さんイヤってほどご存知のように、我ら治療院の業界ではこの広告に対する規制が非常に厳しく、しかも今後さらに締め付けは強化されていくことが予想されています。
※以下の記事で、規制について詳しくまとめているので、読んで復習してみてください。
『いよいよウェブサイトの広告規制開始!次なる注目の集客方法〈MEO〉とは?』
私たち治療院経営者は、他の業界以上に集客や広告に工夫をする必要があるのです。
しかし残念なことに、特にインターネットを活用したマーケティングについては、むしろ導入が遅れているといえるのが実態でしょう。
なぜなのでしょうか?
この記事をお読みの先生は、少なくとも危機感や興味をお持ちのはずです。
にもかかわらず、なぜこれまでウェブマーケティングに取り組んでこられなかったのでしょうか?
───。
それは、知識が足りないからではありませんか?
知識がない=知らないと、新しい取り組みを検討するときに、必要以上の恐怖、不安、心配が生まれます。
これが、一歩踏み出すことをためらわせます。
また、知識がないまま何かを始めると、手探りやリサーチばかりに時間をとられ、実際のアクション実行までに、やたらと手間や時間がかかってしまいますよね。
そこで、このウェブサイト『治療院・サロン経営者のための治療院・接骨・整体・大全集』が存在するというわけです。
私の経験や実体験、収集した情報を基に、本当に役に立つ情報、知識を皆さんにシェアさせていただく───。
そうやって、業界を健全に盛り上げていきたいのです。
今回の記事では、太古の昔から存在し続けながら、現代的な進化を遂げている〈口コミマーケティング〉についてご紹介します。
人間の心理を利用しているからこそ、強烈なパワーを発揮する口コミマーケティングについてここで知識を付け、読み終わった直後から実行してみてください。
目次
〈口コミマーケティング〉とは
まずは定義を確認です。
読んで字の如しですから、簡潔に…。
まず〈口コミ〉とは。
毎度おなじみのwikipediaで確認してみましょう。
口コミ(くちコミ)とは、物事の評判などに関する噂のこと。大宅壮一の造語の一つ。
マスコミとの対比で生まれた言葉であり、「口頭でのコミュニケーション」の略とみられる。本来は小規模なコミュニケーションであったが、インターネットの発達で影響力が大きくなった。
要するに、消費者同士で発信、交換する情報のことですね。
これに〈マーケティング〉をくっつけるわけですから、つまり消費者(ユーザー、お客さん、患者さまなど)の噂や評価を管理したり促進したりして、集客につなげよう!売上を上げよう!、というのが〈口コミマーケティング〉です。
何も難しいことはありませんね。
特に通常のネット広告などは、かなりのお金がかかります。
しかも金の切れ目が集客の切れ目、という構造になっているため、その効果は資金力と比例してしまいます。
口コミマーケティングは噂を評価を〈促す〉だけですから、他の広告のように莫大な広告費を投入する必要はありません。
費用面でも大変優れたマーケティング手法なんです。
あちこちで取り上げられている口コミマーケティングの有名な成功事例と効果
そんな〈口コミマーケティング〉について、
「じゃあ、どうやってやればいいの?」
というのが次に生まれる疑問だと思います。
しかし、ちょっとだけ待ってください。
もちろんやり方についても説明しますが、その前に有名な成功事例をご紹介するので、先に口コミマーケティングの効果に対して、イメージを具体的につかんでみてください。
どこのウェブサイトでも取り上げられるような超有名事例を3つ、紹介します。
ルクルーゼジャポンの例
「私、食器についてはめちゃくちゃ詳しいんですよ!」
という方はそう多くないと思いますが、詳しくなくても知っているフランスの超有名メーカーが〈ルクルーゼ〉です。
同社はインスタグラムを使ったキャンペーンを打ち、大きな話題と成功を呼び、現在の地位を獲得しました。
参考:『ルクルーゼジャポン インスタグラムキャンペーン「みんなでサクラを咲かせよう」実施のお知らせ』
「サクラに関する写真をハッシュタグ「#ルクルーゼサクラ」を付けて、インスタグラムより投稿していただくと、最大9名様に抽選でフラワーコレクションの限定アイテムが当たります。」
というもので、桜大好きな日本人の心理を利用し、たくさんの投稿とフォロワーを生み出しました。
江崎グリコの例
〈11月11日はポッキーの日〉と言われたら、「何それ聞いたこともない」とはならないでしょう。
かの有名なポッキーの日を定義づけたともいえるのは、同社のツイッターによる口コミマーケティングの成果です。
参考:『グリコのポッキー&プリッツ ツイートでギネス更新 ロケット打ち上げで反響 「11・11」は記念日』
ツイッターで「ポッキー」を含む投稿を消費者に促し、ギネス記録を目指したもので、結果的に目標を大きく上回る370万ツイート以上を達成し、1日の投稿数の多さでギネス記録に認定されました。
無印良品の例
誰もが知る日用品ブランド無印良品も、口コミマーケティングで大成功を収めた企業の一つです。
参考:『無印流のネット・店舗連携が奏功 ネットストアの年商、3年で3倍に』
〈TwitterなどのSNSで「無印良品と言えば、〇〇」という投稿をすると、会計が10%オフになる〉というキャンペーンを実施し、これによって前期比で売り上げを倍増させたといいます。
口コミマーケティングの圧倒的なポテンシャルが理解いただけたでしょうか?
口コミマーケティングのやり方
次はいよいよやり方です。
先に事例を紹介したので、何となくのイメージはつかめているかと思います。
やり方は大きく分けて、3種類あると考えています。
- ・インフルエンサーに宣伝してもらう
- ・話題になるような面白い情報発信を行う
- ・「紹介」を促すキャンペーンを打つ
簡単に説明します。
インフルエンサーに宣伝してもらう
「インフルエンサーって何…?」と思った先生、ちょっとアンテナが低いかもしれません!
ツイッター、インスタグラムなどのSNS上で莫大な数のフォロワーを抱えており、特に若い世代に対してインターネット上で絶大な影響力を持つ人たちのことを、インフルエンサーと呼びます。
日本ではまだまだ盛り上がり始めたばかりというイメージですが、海外では月に数十億円の経済効果を生むようなインフルエンサーも生まれているといわれており、その威力は計り知れません。
この人たちに自社商品を無償提供するなどしてSNS上で紹介してもらい、フォロワーに向けて情報発信してもらう宣伝方法を〈インフルエンサーマーケティング〉と呼びます。
口コミマーケティングの代表例の一つです。
即効性があり、非常に高い成果を期待できますが、問題は
- インフルエンサーによってはギャラを支払う必要があること
かと思います。
せっかく低コストの手法をとっているのに、高いギャラが発生したら意味ないですよね。
例えばうまい具合にプロスポーツ選手などにご協力をいただけたら、これは大きな成功を呼ぶ可能性があります。
話題になるような面白い情報発信を行う
先生の創意工夫次第で、ほとんどコストをかけずに無限の可能性をもたらしてくれるのがこの方法です。
上記紹介した江崎グリコの例なんて、まさにこれです。
「みんなでギネスを目指しましょう!」と呼びかけただけで、大きな反響を得ることに成功しました。
〈バズる〉という言葉を聞いたことはあるでしょうか。
主にインターネット上で、特定の物事が一気に話題となって拡がる様を、英語の「噂する、がやがやする」という意味の〈BUZZ〉から取って表す現代語です。
バズらせることを目的として、ネタになるような面白い、インパクトのある発信を行うのがこの方法で、商品に直接的に関係ないような内容でも有効であることから、可能性の幅は広いのが特徴でしょう。
一方で、ターゲットとする層を一斉にあっと言わせるほどのネタを考えるのはかなりのセンスが必要であるため、ハードルは少々高いかもしれません。
「紹介」を促すキャンペーンを打つ
「何それ。普通じゃないか」
と思われるかもしれませんが、これも立派な口コミマーケティングです。
どんな宣伝広告よりも、自分のよく見知った人からの推薦は信用できるものです。
『最強の集客ツール〈お客様の声〉!簡単な集め方~最適な活用方法まで全て大公開』という記事で、この心理効果を体系的に説明した〈ウィンザー効果〉について触れています。
心理学的根拠のある施策というわけです。
ぜひ、軽く勉強してみてください。
上記の事例では、無印良品のケースがこれにやや近いでしょうか。
まず、自社商品の既存顧客に、経験や評価を発信して知人を巻き込んでもらうことに対してメリットを提示します。
「ご紹介いただけたら、次回500円OFFのクーポンを差し上げます!」
みたいなやつですね。
そして今度は、その紹介を受けてくれた人に対してもメリットを設けるのです。
「ご紹介で初回ご来院の方は、500円OFF!」
という具合に。
次はその新規患者さんにも同様に紹介を促し…というふうに取り組んでいけば、お客さんがお客さんを呼ぶ素晴らしい好循環を生むことができます。
しかも、これだけならインターネットを利用する必要もありません。
(もちろん、これにSNSを絡めればば、その効果は何倍にもなりますよ)
口コミマーケティングの注意点と、参考になる知識
ここまで読んでお分かりのとおり、口コミマーケティングのやり方はかなり自由であり、ほとんど無限です。
ところが、よく言われている注意点があるので、どんな取り組みを行う場合でもこれだけは気を付けるようにしましょう。
〈ステマ〉=ステルスマーケティングしない
いわゆる〈やらせ〉や〈サクラ〉を用いたマーケティングを、最近ではこんなふうに呼びます。
ステルスとは、英語で隠密、こっそり、という意味の言葉です。
つまり、本当は宣伝なのに、まるでそうではないように装うことをいいます。
例えば、自社のスタッフが消費者になりすましてインターネット上にクチコミを投稿したり、インフルエンサーに宣伝をお願いしているのに、さもプライベートで発信しているように見せかけたりするのがこれに当たります。
要するにインチキですね。
最近のインターネットユーザーは敏感で賢く、こんなやり方はすぐに見破られてしまいますし、大変嫌われる行動なのでバッシングや批判の対象になってしまいます。
- なりすましはしない!
- 宣伝ははっきり宣伝であると表示する!
この2点にだけ、しっかり気を付けるようにしてください。
さらに効果を高めるために動画を使う
SNSを使って口コミマーケティングを行う場合、動画を使うことで訴求力がグッと高まることがあります。
『数字で見る!動画の圧倒的パワーと〈動画マーケティング〉の素晴らしいメリット』という記事で、動画の威力について説明していますので、取り組みを始める前にぜひ、読んでみてください。
「よし、じゃあ動画を採用してみよう!」
と思った方には、さらに踏み込んだ内容の『動画マーケティングを極める!押さえておきたい6つの大切なポイント』という記事も用意しています。
より実践的なコンテンツなので、施策を練るときに参考にしてください。
あとは実行するだけ
さあ、ここまで読んだ先生は既に、これだけの知識を得ました。
- ・口コミマーケティングの意味
- ・その効果やメリット
- ・成功した事例
- ・3つのやり方
- ・注意点
- ・さらに効果を高めるためのコツ
もう知識不足を言い訳にして取り組みを後回しにすることはできません。
成功する者は、皆共通して〈行動力〉があります。
まずは小さな一歩からでも、とりあえず始めてみることが大切です。
当サイトでは、口コミマーケティング以外にも、治療院の経営に役立つ様々な知識や情報をお届けしていますので、是非チェックしてみてください。