整骨院を開業したい!超重要な「物件選び」の達人になる方法をサクっと伝授

全国の治療院関係者の皆さん、こんにちは。

あさがお整骨院・あさがおパーソナルラボ、治療一筋36年、院長の加藤秀之です。

 

私はこの業界を応援したいし、業界を盛り上げてくれる「未来の院長」の皆さんを応援したいと思っています。

だからこうして、自信の経験をシェアするためにブログを書いています。

 

耳にタコができるほど言われているように、整骨院などの治療院ビジネスの店舗数は全国のコンビニの数よりもはるかに多いのです。

ライバルの多い整骨院業界だからこそ、スタートの切り方=開業準備がとにかく重要

出だしでズッコケて、後でリカバーできるほど甘い世界ではありません。

 

今回は、そんな整骨院の開業準備の中でも特に後で軌道修正の効きにくい「物件選び」についてお話しします。

物件選びはとってもインパクトの大きい要素です。

過信は禁物ながら、物件選びさえ上手くいくだけで、一定の集客を期待することすらできるでしょう。

 

なお、開業までの流れの全体をまとめた記事もあります。

全体像をまだ掴めていない方は、こちらの記事を先に読むことをオススメします。

実体験からの助言付き!世界一わかりやすい整骨院開業までの流れ

 

整骨院の開業準備:物件選び1 場所選びの大前提

まずは当然、物件の場所から選ぶことになります。

整骨院の物件として最適な場所とはどんなところだと思いますか?

 

答えはシンプルで、やっぱり人通りの多いところです。

あなたが利用するコンビニを選ぶ動機と同じで、患者さん(特に新規の方)が整骨院を選ぶ最大の理由は、「そこにあるから」です。

すると、そもそも存在を知ってもらうことこそが、何よりの集客であるということになります。

人通りの多いところの例としては、

 

  • ・住宅街で言うところの「生活道路」の周辺
  • ・駅前・駅中
  • ・スーパーマーケットの近く

 

などが挙げられます。

 

ただ、やはりこういうところはどんな業態の店舗にとっても魅力ある物件であるため、価格が高くなりがちであることに注意が必要です。

理想と予算を上手く調整して、最終的に場所を決めましょう。

 

あとは、先生の目指す院のターゲット層によっても最適な立地は変わってきます。

 

  • ・先生の院ではどんな施術を中心に展開する予定ですか?
  • ・その主な患者層はどんな人たちですか?
  • ・その人たちはどんな場所をよく通るんですか?

 

こういう点まで考えられると、候補物件は絞られてくるはずです。

 

もちろん場所だけで集客できるなんてことはないので、積極的な集客アプローチも必要だということは忘れてはいけません。

その方法については次の記事がオススメなので、ぜひ読んでみてください。

新患が来ない!それは地域に治療院の存在が気づかれていないことがほとんど

 

整骨院の開業準備:物件選び2 スケルトン?居抜き?

場所の目星がついたら、次は「箱」選びです。

「新築で、一から建てます!」という人はこの章は読み飛ばして大丈夫ですが、そんな人はなかなかいないですよね。

 

そうなると、既存の建物を選ぶことになります。

空室のテナントを探すわけです。

空室テナントは大きく2種類に分けることができます。

「スケルトン」と、「居抜き」です。

 

  • スケルトンとは、内装工事などが一切されていない、むき出しの状態の物件のこと。
  • 一方の居抜きとは、以前に同業態のお店が入っていて入居者だけが抜け、一定の内装や設備などが残っている物件のことです。

 

この2つでは、どちらのほうが良いのでしょうか?

これについては、答えはありません。

それぞれにメリットとデメリットがあります。

 

スケルトンのメリット・デメリット

まっさらな状態の物件を1からつくりこめるため、自分の思いどおりの院が作れる一方、設備等をすべて一から入れる必要があるので、工事費が高くなります。

 

居抜きのメリット・デメリット

既に一定の設備や内装が入った状態から工事をするため工事費を抑えられますが、その分自由度が下がることに加え、「前の入居者が退去した=閉店した理由」をよく調べる必要があります。

 

自分の希望や予算に合ったほうを選びましょう。

 

ちなみに、「予算」はとっても整骨院の開業においてとっても大事な概念です。

予算ってどうやって立てるの?という人は、以下の記事にも後で目を通しておいてください。

必ず役に立ちます。

何がいくらかかる?先輩院長が教える、整骨院の開業費用徹底分解

超シンプル!整骨院開業の資金計画を、先輩院長が簡潔に解説

 

整骨院の開業準備:物件選び3 物件の探し方

では、そんな物件の場所や箱について、そもそもどうやって探せばいいのでしょうか。

これはそんなに難しいことも目新しいこともありません。

探し方はだいたい次の3つくらいしかないでしょう。

 

  • ・インターネットで検索する
  • ・町の不動産屋さんに相談する
  • ・出店したいエリアを自分で歩き回って空きテナントを探す

 

 

最終的には仲介の不動産屋さんに対応してもらうことになるので、さっさと相談してしまうのが早いかもしれませんね。

 

整骨院の開業準備:物件選び4 家賃の適正値を知っておく

良い物件の選び方は分かりましたけど、どんなに良い物件でも家賃が高すぎれば商売は成り立ちませんよね。

なので、ここで家賃の適正値の考え方について一つの説をご紹介します。

 

それが「家賃は売上の1割までが適切」とする説です。

昔から定説のように言われている説で、調べてみると実はけっこう根拠があったりします。

 

中小企業庁が公開している、『中小企業実態基本調査 / 平成30年確報(平成29年度決算実績) 確報』というデータを覗いてみます。

業態や規模別に、中小企業の売上や経費を調査してまとめている資料です。

そこから、整骨院に近しい業態で、個人事業規模の場合の売上と家賃の金額を拾ってみました。

 

(単位:百万円)

学術研究,

専門・技術サービス業

売上

~500万円

売上

500万~1000万円

売上

1000万~3000万円

売上金額

62,015

  134,674

  640,711

地代家賃

  2,795

  4,831

  19,110

割合

4.5%

3.4%

3.0%

 

(単位:百万円)

生活関連サービス業,

娯楽業

売上

~500万円

売上

500万~1000万円

売上

1000万~3000万円

売上金額

  455,206

  449,114

  609,752

地代家賃

  31,893

  37,537

  43,309

割合

7.0%

8.4%

7.1%

 

(単位:百万円)

サービス業

(他に分類されないもの)

売上

~500万円

売上

500万~1000万円

売上

1000万~3000万円

売上金額

  31,110

  104,110

  262,909

地代家賃

  1,493

  4,419

  4,544

割合

4.8%

4.2%

1.7%

 

ふむふむ。

ちょっとバラつきはありますが、家賃はやっぱり1割以内に収まっていることが分かりますね。

エリアなどによって変動はすると思いますが、だいたい1割以内になっていれば問題ないと考えて間違いないでしょう。

 

でも1割がどのくらいの金額になるのかって、売上の予測が立っていないと分かりませんよね。

必要な売上金額の考え方など、以下の記事で紹介していますので参考にしてみてください。

超シンプル!整骨院開業の資金計画を、先輩院長が簡潔に解説

 

さいごに

さあ、どうでしょう?

この記事を読む前と比べて、物件選びの方向性がだいぶ固まりましたよね!

冒頭でも述べたように、整骨院の開業にあたって物件選びはとても重要です。

集客に直結する要素ですし、あとで変更の効きにくいところだからです。

ほんのちょっとインプットするのとしないのとで、先生の今後の人生は大きく違ったものになります。

月に向けて発射されたロケットが、たった1度でも角度が違うだけで、月に着く頃には大きく位置がズレてしまうのと同じです。

 

先生方には、とにかくいつもインプットを怠らないでほしいと思います。

そのために、私は自分の経験や知識をどんどん提供するので、どうか存分に使ってください。

 

そして最後は行動力です。

身に着けた知識を武器に、しっかりとアクションを起こしてください。

それが成功への近道、いえ、唯一の道です。

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