全国の治療院関係者の皆さん、こんにちは。
あさがお整骨院・あさがおパーソナルラボ、治療一筋36年、院長の加藤秀之です。
分院───。
経営を始めてある程度経つ先生であれば、一度は考えたことがあるでしょう。
最近インターネット上でも、分院を進めるようなコンサル記事なんかが増えているように感じます。
結論からいえば、分院は〈100％正しい選択〉ではありませんし、逆に〈100％間違った選択〉でもありません。
状況に応じて、リスクをきちんと理解して、そのうえで行うべきと判断されれば取るべきアクションの選択肢の一つです。
この記事では、分院するべきそもそもの理由や、注意点などについて簡単にまとめます。
分院を検討している先生は、是非参考にしてみてください。
目次
分院のメリット
まずは分院の〈良い面〉を把握しましょう。
分院のメリットは、次の4点だと考えています。
- ・収入源が増える
- ・事業リスクを分散できる
- ・従業員のモチベーションを生む
- ・先生が長期的に経営に携われる
- ・ブランド効果
お店が増えるわけですから、当然対応できる患者さまの数も増えて、収入は増加します。
また、万が一、一つのお店の経営が危うくなった場合でも、別のお店が安定していれば倒産は避けられるかもしれません。
スタッフに分院を任せて〈分院長に昇格させる〉などすれば、スタッフの自発性やモチベーションを刺激することができます。
あとは、先生ご自身が永遠に現場に立ち続けることはできないと考えると、分院展開によって経営の管理に徹するポジションにつけば、長期的にお仕事を続けることができるようになります。
店舗が増えて名前が認知されるようになれば、優れた店舗で生まれた口コミや評価が、そのまま他の店舗にも良い影響をもたらすブランディング効果が期待できます。
これが分院のメリットです。
分院する際のポイント・注意点
メリットを理解したうえで「よし、分院を検討してみよう！」と考えた先生は、次のポイントや注意点をしっかりとチェックして取り組んでください。
良い面ばかりに気を取られて、注意すべき点を見逃してはいけません。
明確な目標を持つ
「なんとなく」で行動することは非常に危険です。
特に分院のような大きな一歩を踏み出そうとする場合、明確に目標を設定しておく必要があります。
〈明確〉とは、〈数字で表せる〉と置き換えると良いでしょう。
- ・分院によって売上をいくら上げたいのか。
- ・そのためにいくらまで投資できるのか。
- ・その売り上げはどのくらいの期間で達成したいのか。
- ・多店舗展開の場合、何年で何店舗増やすのか。
- ・スタッフの数は。
- ・患者さまの数は。
とにかく徹底して、全てを数字で表れせるようにしてみましょう。
曖昧な部分が一つでもあれば、そこから「こんなはずじゃなかった…」が生まれます。
スピード感と行動力を持って動く
一度動き出したら、とにかくスピード感を持ってどんどん進めていきましょう。
時間は、すなわちコストです！
明確に目標が設定されていれば、あとは実行するだけですから、そんなに難しいことはないはずです。
スピードが遅れればスケジュールが遅れ、スケジュールが遅れれば目標は狂います。
慎重さを忘れずに、いかに素早く行動するかが重要です。
ターゲット層やコンセプトをしっかりと定める
新店舗の展開は戦略的に行う必要があります。
毎回毎回言っているので、いつも読んでくださっている方には申し訳ないのですが、経営やマーケティングにおいては〈二兎を追う者は一兎をも得ず〉です。
目標設定するうえでも、どんなターゲットに対してアプローチをかけるのか、という前提があるべきでしょう。
これまでの経営で培ってきたノウハウや経験がありますから、それを基に、〈どんな人に向けた〉〈どんなお店をつくるのか〉はしっかりと時間をかけて考えてください。
立地選びにこだわる
せっかく新しく出店するのですから、立地にはこだわってください。
今やコンビニの2倍もの数があると言われている治療院ですから、立地が良いだけで一定の集客はできてしまうと考えられるでしょう。
（もちろんそれだけではないので、過信は禁物ですよ！）
- ・駅などの交通機関から近い
- ・人通りの多いエリアにある
- ・入口が広く明るく見えやすい
- ・目立つ看板が設置できる
- ・近隣に競合が多くない
このあたりは、少なくとも気にしてみてください。
利益を確保できる構造になっているか確認する
分院によって増収することはほぼ間違いありませんが、増益できるかは先生の経営手腕にかかっています。
どんなに売上が上がっても、コスト高で利益率が低ければ、規模が拡大するほど苦しくなるだけです。
最初の目標設定の段階で、とにかく〈利益〉についての構造を徹底的に把握し、スケールすることによるメリットが得られるかどうか、必ず確かめるようにしましょう。
とにかく情報を集める
既に分院に成功していて、どんどん店舗を増やしている先生ならば、きっとこの記事を読んではいないでしょう。
つまりこれをお読みの先生は、初めての分院を控えた初心者ということになるはずです。
施術のご経験やご経歴に関わらず、分院について初めてなのであれば、分院について知識や経験のある方から、謙虚に・積極的に情報を求めるようにしましょう。
成功した先輩、失敗した先輩、セミナー、情報コンテンツ───。
勉強し過ぎる、ということはありませんから、とことん突き詰めて情報を集めましょう。
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